最近、ロングブレス?
俳優の男性が、テレビで上半身裸で、ダイエットの効果をお披露目しています。
テレビでは、糖尿病の男性が、一挙に痩せて血糖値が下がったなどとやっていました。
そこで思いだしたのが、私の大阪の頃の弟子にも糖尿病の通風の心臓病のものがいました。
体重は100キロ前後の男性で、大学時代に相撲の心得があるらしく、お腹はパンパンでした。
彼は、お腹に正拳を食らっても何ともないと言っていました。空手の道場に行って何度もお腹を突かれて全く平気だったと。
確かに中国の太極拳の老師や、日本でも有名な内家拳の老子は、お腹がぱんぱんにふくれあがっている人がいて、よくYouTubeなどでも正拳で突かれても平気な顔をしているどころか、跳ね返したりしています。
ところが、私の知り合いの相撲取りに言わせるとそんなことは当たり前のことらしいです。
お腹のぱんぱんのところは、ほとんど脂肪で、神経も少なく、だいたいの場合は、いくら空手の有段者が突いても、ほとんどダメージが無いと言うことです。
彼もそうでした。太極拳の突き方は表面より内部に相当浸透する打ち方です。しかしながら、深部まで到達させるのは並大抵ではありません。
そんなときは、前から腹など突かずに、太極拳得意の歩法で後ろから腎臓を突きます。裏三昧という急所です。ボクシングでは反則ですね。ここは、脂肪が余りつきませんから、太極拳の打ち方であれば奥まで到達します。
どこかの太極拳の老師に前から突けといわれれば、そんなところは脂肪の防具がたっぷり入っているので、「いやです」と答えれば良いでしょう。「横から突かせてください。防具を着けているところを突いても的確なダメージを与えることなどできません」と言えば良いのです。
お腹の大きな脂肪が、防具なのです。そういう意味では、脂肪を沢山つけることは、そこだけですが、守ることはできる防御法となります。
しかし、その分色々な弊害が体や生活に出ます。動きも鈍くなります。
そして太極拳は、呼吸法で鍛錬しますから、真に太極拳を修練すればお腹の脂肪は肥満になるほどつきません。ロングブレスのように燃焼し、その肥満も改善するほどです。ですから、真に太極拳を修行した高手は誰もが肥満体ではありません。ロングプレスのダイエット法ほど筋肉はつきませんが、健康的な体型です。
私のところに来た100kg近い男性にも、太極拳を学ぶと、お腹の防具(脂肪)が無くなってくるけど、その分太極拳の円圏で身を守れるようになるし、円圏は当たらないから少しもダメージは無いよ。お腹の防具無くなるけどいい?と聞いてみました。
それとすかさず、一度、太極拳の突きで腹を打ってみようか、加減はするけどと言って見ました。
すると彼は、思い切り打ってもらって良いと言いましたが、体の奥の方にダメージを与える打ち方は、軽く打って、脂肪を震わせて、その振動を伝達していきながら突き抜けていく特殊な打ち方が有るので、それで突いてやりました。
内臓にダメージを与える太極拳の発勁でも、これだけ厚い脂肪では、彼の内臓には発勁程の衝撃はそのままは伝わりません。しかし、彼はびっくりしたような顔をして、キクーといっていました。加減をしていたので、それほどダメージは無かったはずです。
太極拳の武道の練習は、丹田の呼吸を思い切り使います。ロングブレスと同じです。激しい練習では、全員が、横隔膜からお腹の筋肉痛になります。見る見る痩せていきます。彼も1年ぐらいで見る見る痩せていきました。
ロングブレスのダイエット。なかなか効果的のようです。太極拳も呼吸法で動きますから、特に練習の後は腹部が熱くなるほどです。
真に太極拳を続けると脂肪でできた防具は失うことになります。その分円圏という大きな空気の防具が身につきますが。身はスリムです。