「競技武術~という新しいジャンルのスポーツ」という声が、中国でも上がり始めています。
引用元: 北京で太極拳 : 全中国武術大会の優勝者たち。。。2011年.
競技武術のスポーツ化の歴史は古いです。
1949年に中国では「社会主義革命」が起こり「中華人民共和国」が成立します。
中華人民共和国成立と同時に、主席の毛沢東は「新民主主義的国民体育」として、国防、生産、労働に役立つ、大衆的な体育を展開して人民の健康を増進することを重要課題として、それを基盤として全面的な共産主義社会を実現することを提唱し、国家体育運動委員会が設立されて、様々な改革を積極的に行ってきました。そして、共産主義社会を実現するにあたり、民衆の武術蜂起でことごとく痛手を被ってきた歴史もあり、一つの州でも100や200も門派がある驚くべき民衆武術の底辺にある武術を、いかに抑制消滅さえるかということが命題でした。そこで、中華人民共和国成立の翌年すぐに、政府による武術工作会議が開かれました。そこで毛沢東らは、中国にまだ残っている伝統武術を管理統制できない「武術」から管理統制の容易で殺傷能力のない「スポーツ」へと転換することとしました。