忘れたい現実と共に記憶も封印される
変えたい現実と共に記憶も変形する
現実が自分にあれば、記憶も自分と共にある
Amazonレビュー
サンフランシスコで次々と発見される男性の殺害死体。事件を担当するのは、市警の捜査官に就任したばかりのジェシカだ。やがて被害者に共通点が発見される。それは、彼らがすべてジェシカとベッドを供にした男だという事実だった…。自らが容疑者として疑われる捜査官という難役に、アシュレイ・ジャドが挑んだサスペンス。
『羊たちの沈黙』あたりから、すっかり定番となった女性捜査官モノだが、本作のヒロインは、私生活の描写が斬新。現場では優秀な能力を発揮するが、夜な夜なバーで男を引っかけ、酒に溺れて記憶を失う。その自堕落ぶりが連続殺人と大きく関わっていき、「犯人は自分かも?」というスリルを生んでいく。周囲の男たちの怪しげな言動や、期待どおりのドンデン返しに至る物語もさることながら、観る者の脳裏に焼き付くのは、舞台となるサンフランシスコの風景。霧に包まれた美しいオープニングから、外野裏がすぐ海になっているジャイアンツ球場までが印象的に映像に収められている。監督は『存在の耐えられない軽さ』などのフィリップ・カウフマンだが、彼特有の、人間の奥深い心理への探究は、残念ながら本作では影を潜めている。(斉藤博昭)
内容(「Oricon」データベースより)
2004年9月に全国劇場公開された「ツイステッド」を高音質で映像商品化。猟奇連続殺人に巻き込まれ、翻弄される女性捜査官を描いた殺人ミステリー。アシュレイ・ジャド、サミュエル・L・ジャクソンほか出演。