映画「クワイエット・プレイス」

「恐怖を排除するのはあたりまえのようだが、排除できないほどの恐怖は、超えることができるようにできているのが人間である。しかし、それを誰も知らない。それは、身の回りに排除できる恐怖しかないからだ。」

静かに静かに音もなく始まる映画。単なるホラー映画ではないという評論家達の批評を信じて観てみました。

この恐怖とスリルに満ちたホラー映画で描かれるのは、音を聞きつけると即座に襲ってくる謎の生物から隠れながら、静寂の中なんとか生き延びている、ある一組の家族。世界中の批評家や映画ファンから大絶賛された、今年絶対見るべき1本を体感せよ。

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映画「ドッグヴィル」

「道徳や正義を演じようと思えば思うほど、本性は狭く居心地の悪いそこから逃げ出すための隙間を貪るように探す。」

最初の30分はもう観るのを止めようと思うほどの映画ですが、その後、観るのを止めなくて良かったと心の底から思う映画です。映画なのに、全て舞台上で描かれていますから、映画なのか舞台なのか。映画と舞台の融合ともいえる映画です。

解説

ロッキー山脈の麓に孤立する村ドッグヴィル。ある日この村の近く、ジョージタウンの方向から銃声が響いた。その直後、村人の青年トムは助けを請う美しい女性グレースと出会う。間もなく追っ手のギャングたちが現われるも、すでに彼女を隠し、その場を切り抜けるトム。彼は翌日、村人たちにグレースをかくまうことを提案した。そして、“2週間で彼女が村人全員に気に入られること”を条件に提案が受け入れられる。そうしてグレースは、トムの計画に従って肉体労働を始めることになるのだが…。

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映画「ボーダーライン」「ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ

「どんなことでも、境目(ボーダーライン)とは、その人自身の個人の問題である』

おととい観た映画は久しぶりにがっかりだったので、口直しにまさか続編が登場するとは思っていなかった『ボーダーライン』の続編を見ました。以前に見た『ボーダーライン』はすごく心に響いた完結だったので、続編とは?と思って見たのですが、今度は完結せず、第3話に続くのは間違いなしという終わり方でした。これを見てしまうと、次の続編も必ず見てしまいます。まあ次に続くで仕方ないかなと思うぐらいの濃い内容でした。… 続きを読む

映画「人生の動かし方」

「積み上げたものが形を為し、その形を失うことを恐れながらも、その苦悩は重くのしかかり、そしてその形から逃れることができない。多くの場合、そんな時に待望するのは破壊者である。」

この10日ほど色々あって、夜は映画を見る事ができず、久しぶりに観た映画はアマゾンのオリジナルです。あまり期待していなかったのですが、なかなか面白い映画でした。

デル(ケヴィン・ハート)は失業中の元囚人。子供との面会も思うようにできない状況だ。そんな彼が首から下が麻痺している大富豪フィリップ(ブライアン・クランストン)の介護人の面接を受け、なぜか採用されてしまう。これに不満を持つのはフィリップの気難しい助手イヴォンヌ(ニコール・キッドマン)。住む世界が違うデルとフィリップだったが、この出会いが2人の人生を変えていく。

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映画『キャデラック・レコード~音楽でアメリカを変えた人々の物語』

「一つの価値を共有できたからと、全てを共有できると錯覚することは、奪い合うということに等しい。」

ブルースからロックンロールが生まれたこの物語は、1947年シカゴのサウスサイドの薄暗いバーから始まる。バーのオーナーで若く野心的なポーランド系移民レナード・チェスは、物静かな天才ギタリストのマディ・ウォーターズと、衝動的で派手なハーモニカ奏者リトル・ウォルター二人のブルース・コンボを雇う。彼らのサウンドに魅了されると同時に、急速に発展したレコード・ビジネスのブームに乗ろうとしたチェス。アルバムは、徐々にR&Bのチャートをのぼり、ラジオのヘビーローテーションの常連となっていく。

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映画「ナインイレヴン 運命を分けた日」

「人生は選択の繰りかえし。そんなことを言う人もいるが、意図的に選択することなど、運命を分ける無為の刹那の積み重ねの塵ほどにもならない。」

解説

2001年に起きたアメリカ同時多発テロ事件を題材にしたドラマ。ワールドトレードセンターに飛行機が激突した際、エレベーターに乗り合わせた男女の運命を描く。監督は『アイ・ソウ・ザ・デビル ~目撃者~』などのマルティン・ギギ。『ホット・ショット』シリーズなどのチャーリー・シーン、『ゴースト/ニューヨークの幻』などのウーピー・ゴールドバーグらが出演。人種や経済格差といった問題から、家族愛までを盛り込んだ物語が見どころ。

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映画「ブラックブック」

「生きぬく、同時に、死を厭わない、この荘厳さ」

1944年、第二次世界大戦時ナチス・ドイツ占領下のオランダ。若く美しいユダヤ人歌手ラヘルは、ドイツ軍から解放されたオランダ南部へ家族とともに逃げようとするが、何者かの裏切りによって家族をナチスに殺されてしまう。復讐のために名前をエリスと変え、ブルネットの髪をブロンドに染め、レジスタンスに身を投じる。そしてナチス内部の情報を探るため、ナチス将校ムンツェに近づき、彼の愛人となることに成功するが…。

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映画『デス・ウィッシュ』

「生きているだけで満足。そこを超えると修羅の世界が待ち受ける。」

解説

チャールズ・ブロンソンが主演を務めた『狼よさらば』をリメイクしたアクション。何者かに家族を傷つけられた外科医が復讐(ふくしゅう)に乗り出す。メガホンを取るのは『ノック・ノック』などのイーライ・ロス。『ダイ・ハード』シリーズなどのブルース・ウィリス、ドラマシリーズ「LAW & ORDER クリミナル・インテント」などのヴィンセント・ドノフリオらが顔をそろえる。ブルースが外科医と処刑人の顔を持つ男にふんした。

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映画「ヴェノム」

「何とでもつながれるところがある。それを忘れてしまい、受け入れることができないのは、往往にして人間である。」

ジャケットを見ると怖そうな映画ですが、とても楽しい映画だと思います。

解説

マーベルコミックスに登場するキャラクター、ヴェノムが主人公のアクション。地球外生命体に寄生されたのを機に、特別な力を身につけたジャーナリストの戦いが描かれる。メガホンを取るのは『L.A. ギャング ストーリー』などのルーベン・フライシャー。『レヴェナント:蘇えりし者』などのトム・ハーディ、『ブルーバレンタイン』などのミシェル・ウィリアムズらが出演する。

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映画「イコライザー」「イコライザー2」


「人を超えれば、人を真に憂うことができる。その憂いは草原のように均一であり、その均一を破るものは憂いを超えようとする。
真に人を憂うものは、真に優しく、その憂いは無為であり自然であるしかなく、超えようとするものをただ自然に戻す。」

映画的にはシリーズ2より1のほうが好きです。ただ一貫してイコライザー精神を貫いていることが、シリーズ3も期待できるというところ。


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